水雷武器

水雷武器では、艦艇に搭載されている水雷(水中で爆発して敵を攻撃する)兵器を紹介します。

アスロックランチャー


 アスロックランチャーは対潜水艦用の魚雷を搭載したアスロックを発射するための専用ランチャー。

 アスロック(ASROC)とは、Anti Submarine Rocketの略で、ロケットの先端に潜水艦を攻撃するためのホーミング魚雷をつけたもので、アスロックは発射されたのち、目標上空まで達したら魚雷を切り離し、魚雷はパラシュートによって海面にまで達し、そこからは自動で目標を探知して攻撃する。

ロケットで魚雷を目標上空まで飛ばしてそこから魚雷を使用することによって射程が大幅に伸び、即応性も向上している。
 アスロックランチャーは8連装で、電気油圧によって遠隔操作される。やまぐも型以降の護衛艦に搭載され、はつゆき型以降はアスロック弾庫から機力によって装填が可能な直線装填方式のものとなっている。

こんごう型むらさめ型以降はVLA(Vertical Launching ASROC)をVLSから発射する。
 アスロックは対潜水艦能力を重視する海上自衛隊にとって非常に重要な装備であり、ボフォースランチャーを装備しているゆうばり型を除いてすべての護衛艦に搭載されている。


性能・諸元
名称 アスロックランチャー
重量 約23t
全長 約5m
高さ 約3.6m
全幅 4m

性能・諸元
名称 アスロック
使用魚雷 Mk−44、73式魚雷、Mk−46
重量 約450kg
全長 約5.2m
直径 約30cm
最大射程 約5海里(1,260m)
速度 マッハ1以上
推進薬 個体



3連装短魚雷発射管


 3連装短魚雷発射管は短魚雷を水上から発射するための発射管であり、水上発射管ともいわれる。


 通常、艦の両舷に1基ずつ装備しており、近距離の潜水艦を攻撃するために人力によって目標方向に旋回させ、高圧の圧縮空気で短魚雷を押し出す。押し出された短魚雷は水中では自ら目標を探して命中するようになっている。

 3連装、つまり発射管が3本束ねられており、それぞれ1本ずつ短魚雷が入っている。また、海水がかかることも想定されるため、装置は完全防水構造になっている。
1962年度以降の護衛艦に装備されており、現在就役している護衛艦はすべて装備している。

なお、3連装短魚雷発射管とは総称であり、護衛艦に装備された時期によって型式が異なっている。

性能・諸元
名称 3連装短魚雷発射管(水上発射管)
重量 約1t
管直径 40.42cm
発射空気圧 140kg/cm2〜70kg/cm2
使用魚雷 Mk−44、73式魚雷、Mk−46













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