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平成18年度 観艦式

 今回の観艦式は平成18年10月22日(日)・25日(水)・27日(金)・29日(日)に行われました。うち、29日が本番で安部首相らが観閲しました。その他は予行ですが、内容はすべて同じです。私が行ったのは22日の予行1です。

 私が乗艦することになっていた『おおなみ』は新港埠頭に『むらさめ』、『はるさめ』と一緒に停泊していました。私は、始発電車で横須賀中央駅に着き、埠頭に到着したのが7時過ぎで、思っていたほど混雑していませんでした(行列はできていた)。また、駅から埠頭まで海自隊員の方(制服を着ているのですぐ分かる)が随所に立っているので迷うことはまずありません。

 そして、『おおなみ』、『むらさめ』にはヘリが搭載されていて、そのヘリは新型のSH−60Kです。『おおなみ』などは観閲部隊に対してヘリの発艦を展示します。
 海自の広報部隊と思われる隊員がカメラを持って撮影していました。結構本格的なカメラで、カメラには日の丸とJAPANと書いてあるシールが貼られています。広報も重要な仕事です。


  


 出航前に自衛艦旗が掲揚されます。その時にはラッパが吹かれ、艦尾とマストに自衛艦旗が掲揚されます。自衛艦旗は、停泊時と通常の航海のときは艦尾の旗竿に掲揚しますが、訓練や戦闘時などにはマストにも掲揚されます。
 下の小さい画像をクリックすると自衛艦旗掲揚のラッパの動画再生。但し、開始直後の部分が撮影されていません(完全版はページのもう少し下のラッパ演奏の展示の部分で)。単純にいつ始まるかわからなかったため。(ラッパは他の艦と同時に吹いていますが、途中で微妙にタイミングがずれています。)

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 艦艇は各地の港を出港して浦賀水道をぬけて相模湾の海域へ向かいます。海域へ向かう間には乗艦者たちを退屈させないため(?)にラッパや手旗信号の展示、そして艦の装備品などの展示などが行われます。
 ラッパの展示では、自衛艦旗を掲揚する際に吹くものが演奏されました。下の小さい画像をクリックすると動画再生。出航のときのラッパの動画で最初の部分が途切れていましたが、これは完全版です。

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 次に手旗信号の展示が行われました。
手旗信号はカタカナをくずしたのを腕で表現するもので、左の写真は『イ』の字の1画目の『/』を表現しているところ。この後に2画目の『│』を表現すると『/』+『│』で『イ』になります。右の写真では(確か)『ハ』を表現しているところ。下で『ハ』を表現すると見えにくいので上で表現するのだと思います。

 手旗信号では乗艦していた男の子が好きな食べ物を手旗信号をする隊員にひそかに教えて、手旗信号を解読する隊員は信号だけで男の子が何がすきかを言うというものを行いました。(ちなみに男の子が好きなものはぶどうでした)

 そして、『おおなみ』の左舷を航行していた(確か)『たかなみ』から発光信号(光の信号)によってメッセージが送られ、『おおなみ』からは手旗信号で返事を返すというのも行いました。発光信号を撮影しようと思いましたが、光るタイミングとシャッターがあわず無理でした。

  


 つづいて、主砲の127mm速射砲の操法展示が行われました。意外にスムーズに動いていました。ターンの様子を動画撮影しましたので例によって下の小さい画像をクリックすると動画再生します。

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 127mm砲の作動展示が終わったので私は艦橋に行って景色を眺めていたら、『おおなみ』の上空を救難機のUS−1Aが飛んでいきました。また、『おおなみ』の右舷側に輸送艦『しもきた』のドックから出て行くエアクッション艇(LCAC)を見ることが出来ました。エアクッション艇はかなりの波しぶきを立ててあっという間に『しもきた』から離れていきました。

  


 さらに、『しもきた』のドックから出て行く2艇目のエアクッション艇を見ることが出来ました。相変わらずものすごい波しぶきを立ててドックから出てきてあっというまに『しもきた』から離れていきました。観艦式ではエアクッション艇がドックから出て行くのは展示内容としてはありませんが、運が良かったら見れるかもしれません。

  


 『おおなみ』はじめ、受閲部隊は観艦式の海域の端まで来ています。海域の端では高速航行で突っ切って行くミサイル艇とエアクッション艇が待機していました。そして受閲部隊は反転して観閲部隊とすれ違います。いよいよ観艦式の始まりです。

  


 いよいよ2006年度観艦式の始まりです。
まず、艦艇の観閲と観閲官(今回は自衛艦隊司令官で、本番は内閣総理大臣)に対して敬礼を行う登舷礼が行われました。登舷礼では、艦の左舷側に隊員がきれいに並んで行われました。ビッシと敬礼している姿はかっこいいです。

  


 次々と観閲部隊が『おおなみ』の横を通り過ぎていきます。そして受閲部隊は再び反転して祝砲発射などを行います。

  


 私は『おおなみ』が反転したら艦橋からヘリ格納庫へ行ってヘリの発艦を見るために待機していました。おそらくそのまま艦橋にいたらボフォースの発射などは見れたと思います。
 ヘリ格納庫でヘリの発艦を待っているときに受閲航空部隊の一部の機種が見れました。F−2は総火演ですっぽかされて以来やっと会えました。(平成18年度総火演ではF−2は天候不良で飛んでこなかった)

  


 『おおなみ』などが展示するSH−60Kの発艦が行われます。発艦を待っている間ローターをまわしていましたが、かなりの音です。風はローターの角度が揚力を発生させない角度だったのでほとんど無かったです。

  


 発艦したSH−60Kは他の2機と合流して飛んで行きました。

  


 次のプログラムは潜水艦がドルフィン運動と呼ばれる潜行・浮上を繰り返します。これはうまく撮影できませんでした。たぶん、私がカメラで追っていた潜水艦はドルフィン運動をしない先頭の艦だったとおもいます。
 そして、プログラムでは補給艦『ときわ』の洋上補給展示ですが、これはどこでやっているかすら分からずまったく撮影できませんでした。
 右の写真はIRフレアーを発射している護衛艦(艦名不明)です。赤い光が護衛艦から上空めがけて飛んで行き、海面まで落ちてそこでモクモクと煙を出していました。これを夜にやるとすごくきれいだと思います。

  


 ミサイル艇とエアクッション艇の高速航行ですが、あっという間に突っ切って行きました。ほんとに早いです。

  


 救難機US−1Aが着水します。ゆっくり飛んできて着水していきました。着水のときは結構波が立ていました。US−1Aは着水後しばらくして再び飛んで行きました。

  


 P−3CのIRフレアー発射は見れませんでした。一応P−3Cの写真だけは・・・。

  


 つづいて、先ほどのP−3Cとは別のP−3Cが対潜爆弾を上空200フィート(約60m)から投下します。
この対潜爆弾の爆発は意外に迫力がありました。水しぶきがすごかったです。大きく水しぶきが上がった後にしばらくして艦に振動が伝わってくるのは迫力があります。

  

  


 これで部隊は港へ向けて帰ります。行きと同じように帰りでも『おおなみ』でイベントが行われます。まず、発艦していったSH−60Kが戻ってきて『おおなみ』に着艦します。
着艦の後、しばらくしてSH−60Kはローターを縮小させます。この縮小していく様子はなんともかわいらしいです。

  


 その後、甲板上では『おおなみファッションショー』と題して、海自隊員の制服が紹介されましたのでざっと紹介します。
まず、写真を撮ったときにピントが手前の人間に合っていたようでほとんどがぼけていました。
左の写真はヘリパイ(ヘリパイロット)の冬の服装で、極寒の海に投げ出されても1時間は生存出来るそうです。
右の写真は立ち入り検査隊の服装で、当時注目されていた(?)部隊です。北朝鮮が核実験をやって船舶の臨検を云々と議論していましたが、海自では立ち入り検査を行うのがこの部隊です。防弾チョッキと救命胴衣をかねたベストがかっこいいです。

  


 ファッションショーが終わったときには小雨が降っていてちょっと肌寒かったです。雨が降っていたため、武器操法展示の高性能20mm機関砲(CIWS)の展示が中止になったので私は入港まで艦橋にいることにしました。
そして、朝出航した港が見えてきました。

  



 最後に、初めての観艦式を振り返って見ると、実にすばらしいイベントだと思いました。総火演と比べると迫力はほとんどありませんが、乗員と一緒に艦に乗って航海し、観艦式を見ると言うことで、“海上自衛隊”に直に触れることができ、その精強さ、規律正しい姿を見ることができ、改めて頼もしい存在だと実感できました。

 次回の自衛隊記念日の付帯行事は陸上自衛隊の観閲式で、ぜひ参加したいと思いますが、果たして出来るでしょうか。

 そして、この機会に書いておきたいですが、陸自の総火演はもっと工夫したほうがいいと思います。観艦式に比べるとはっきり言ってレベルが低いです。もちろん、予算などの都合もあるし、もともと訓練を公開しているだけでしたが、今は事実上、陸自最大のイベントになっているのだから、パンフレットはしっかりしたものを作って、もっと“陸上自衛隊”に触れて、実感できるイベントにしてほしいです。終了時の混雑の解消問題はその後からでもいい。

 話がそれましたが、最後に、海上自衛隊の方、『おおなみ』乗員の方ありがとうございました。実にすばらしく、楽しい時間をおくることが出来ました。




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