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富士学校・富士駐屯地創立54周年記念日行事


 このページでは観閲行進前、観閲行進、模擬戦模擬戦終了後のうち観閲行進の紹介です。


〜観閲行進〜


富士学校音楽隊

 まずはじめに富士学校音楽隊が音楽演奏をしながら行進してきました。さっきからちらちら写っている観閲台横の人たちは招待者で、地元の自治会などの関係者や自衛隊に土地を貸している地元の人たちです。土地を貸している人たちは毎年安定して決まったお金が入ってくるのでいいですね。



富士教導団長が乗車した82式指揮通信車

 観閲行進の部隊を指揮する富士教導団長が82式指揮通信車を先頭に富士教導団の車両が次々と行進していきます。



96式多目的誘導弾システム

 富士教導団本部付隊の96式多目的誘導弾システムの地上誘導装置(手前)と発射装置(奥)です。この96式多目的誘導弾システムはミサイルを光ファイバーで誘導する仕組みになっており、発射地点から見えない敵に対しても射撃することができます。
ただ、高性能なのですが、その分値段が高く、79式対舟艇対戦車誘導弾を完全には更新できずに、調達価格の低減などを図った中距離多目的誘導弾がすでに開発を完了しており、来年度予算で初調達する予定です。この中距離多目的誘導弾は名前の通り、多目的に使え、戦車などの車両や舟艇などを撃破でき、射撃後に目標をロックオンすることもできる世界でもトップクラスの性能を誇っています。



偵察教導隊
偵察教導隊

 偵察教導隊の偵察用オートバイと87式偵察警戒車です。偵察用オートバイはその身軽さと機動性の高さを生かしてヘリでの空輸や4輪車の入れない山中などでの偵察活動が可能です。また、87式偵察警戒車は25mm機関砲による武装と暗視装置などの搭載によって敵の火力脅威下や夜間でも偵察活動が可能な装甲車です。



普通科教導連隊
普通科教導連隊

 偵察教導隊の次は普通科教導連隊です。普通科教導連隊は戦車教導隊や特科教導隊などと違って部隊の規模が大きいため“隊”ではなく“連隊”となっています。
普通科教導連隊の編成は連隊本部の業務を行う本部管理中隊、89式装甲戦闘車を主体とする第1中隊、軽装甲機動車を主体とする第2中隊、高機動車を主体とする第3中隊、96式装輪装甲車を主体とする第4中隊という編成になっており、日本の各部隊で異なる装備編成に対応するために中隊ごとに装備する車両の主体が異なっています。



第1中隊

 89式装甲戦闘車を主体とする第1中隊の行進です。



やっぱ89式はカッコいいです!

 89式装甲戦闘車は対戦車ミサイルや35mm機関砲による強力な武装と高い装甲防御力や機動性を生かして90式戦車に追随しながら敵の歩兵部隊などを撃破することができます。



第2中隊

 軽装甲機動車を主体とする第2中隊です。軽装甲機動車には5.56mm機関銃が取り付けられ隊員がそれを構えています。



第3中隊

 第3中隊の高機動車です。高機動車は装甲を備えていませんが、その機動力の高さや使い勝手のよさ(積載量など)のため全国の部隊に幅広く配備されています。



第4中隊

 第4中隊の96式装輪装甲車です。この96式装輪装甲車は車体後部に8名の隊員を乗せることができ、戦場で隊員を安全に輸送することができます。



対戦車中隊 79式対舟艇対戦車誘導弾

 次は対戦車ミサイルを保有する対戦車中隊です。この対戦車中隊は79式対舟艇対戦車誘導弾を装備しており、敵戦車や上陸用の小型船舶を撃破する能力を持っています。右の写真は79式対舟艇対戦車誘導弾を後部に搭載した73式小型トラック(旧型)ですが、教導団でもまだ73式小型トラックを使用しているのですね。



重迫撃砲中隊

 お次は120mm迫撃砲を装備する重迫撃砲中隊です。迫撃砲中隊は遠距離から前線地域の部隊に対して火力支援を行うことができ、弾道は放物線を描いて飛ぶため山などが間にあっても射撃することができます。



特科教導隊
特科教導隊

 そして普通科教導連隊の次は特科教導隊です。



FH70を装備する第1中隊と第2中隊

 155mmりゅう弾砲FH70が牽引されてやってきました。特科教導隊には第1中隊と第2中隊がこのFH70を装備しています。



99式を装備する第3中隊

 続いて最新の火砲、99式自走155mmりゅう弾砲を装備する第3中隊がやってきました。この99式は弾薬の自動装填や自動照準など自動化が進んでおり、4名で操作することができます。しかし、その代りに車体はデカイです。



203mm砲を装備する第4中隊

 そして203mm自走りゅう弾砲を装備する第4中隊がやってきました。この203mm自走りゅう弾砲は砲身がむき出しになっており独特の威容をはなっています。また、砲弾1発が90kgあり、破壊力はけた違いです。



MLRSを装備する第5中隊

 多連装ロケットシステムMLRSを装備する第5中隊です。いわゆるクラスター爆弾を内蔵したロケット弾を射撃することができ、広範囲を一挙に制圧することができます。ちなみに写真のものは自走発射機でシステムの一部です。



88式を装備する第6中隊

 88式地対艦誘導弾を装備する第6中隊です。この88式地対艦誘導弾は山影などに隠れて敵の船舶に対してミサイルを射撃することができます。写真のものは発射機で、この88式地対艦誘導弾は発射機16両、ミサイルを運搬する運搬車両16両、レーダー車両、中継車両、射撃統制車両などから構成される大がかりなシステムです。



FFOSの追随装置

 特科教導隊の最後は弾着地点などの観測を行う第303観測中隊です。そして、写真の車両は少し話題にもなりましたが、遠隔操縦観測システム(FFOS)の構成車両である追随装置です。FFOSはこれまで西部方面特科隊の第302観測中隊の空中評定小隊にのみ配備されていましたが、特科教導隊にも配備されたようで、この約1ヶ月後の総火演の装備品展示では機体と追随装置が展示されました。ちなみに今回の観閲行進には追随装置と発進回収装置が行進しました。



教育支援施設隊
教育支援施設隊

 続いては教育支援施設隊の96式装輪装甲車です(施設部隊にも96式装輪装甲車が配備されているのですね)。教育支援施設隊は施設科部隊として教育を支援する部隊です。



91式戦車橋

 教育支援支援施設隊の91式戦車橋で90式戦車も渡ることができる強度の橋を架けることができます。



戦車教導隊
戦車教導隊

 そして観閲行進の最後は戦車教導隊です。



74式戦車

 戦車教導隊には5つの中隊(本部管理中隊等除く)があり、そのうち第1、第3、第4中隊には74式戦車が配備されています。



2中隊の90式戦車

 そして90式戦車は第2と第5中隊に配備されています。第2中隊のこの流星のマークは90式戦車の模型などでも再現されており、有名なマークです。ちなみに、5中隊のマーキングを初めて見た時は単なる数字の5だと思い、そっけないなぁと思っていましたが、第5中隊のマーキングは戦車の砲身をうまく組み合わせたマーキングだったのですね。



音楽隊による演奏

 観閲行進が終了し、富士学校音楽隊による演奏がしばらく行われます。続いては模擬戦です。






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