9mm拳銃は指揮官や火砲操作手の自衛用として採用された拳銃である。近年、屋内などの近接戦闘の際に一般の隊員が携行・使用する場合がある。
11.4mm拳銃の後継として部隊の指揮官などの幹部や火砲を操作する隊員など小銃を携行しない隊員の自衛用としてスイスのシグサワーP220が採用された。
しかし、近年屋内などの狭い空間での拳銃の取りまわしやすさから一般の隊員にもこの9mm拳銃が支給されるようになっており、太もものレッグホルスターに入れて携行することが多くなってきている。
マガジンは弾を縦に一列入れるシングルカラム方式であり、装弾数は9発である。装弾数を多くする方法としては弾を互い違いに入れるダブルカラムと言う方式があるが、この場合はマガジンが厚くなり必然的にマガジンを入れるグリップも厚くなってしまい手の小さい人には持ちにくくなってしまう。装弾数が9発と少ないのは問題であるという意見があるが、採用当時の日本人の体形を考慮すれば小さな手でも持ちやすい(グリップが薄い)シングルカラムの拳銃を採用したことは納得できる。
また、手の大きい私が持った感じでもグリップが適度に小さく握りやすいという印象を持っている。
マガジンキャッチ(マガジンを銃から取り出すためのボタン)がグリップの底面にあり、素早いマガジンチェンジが行えないという意見があるが、この意見はもっともであると思う。装弾数の少なさは握りやすさなどの面でよしとしてもこのマガジンキャッチに関しては改善(モデルチェンジ)すべきではと思う。
諸元・性能 |
名称 |
9mm拳銃 |
口径 |
9mm |
全長 |
206mm |
バレル長 |
112mm |
重量 |
830g(マガジン含む) |
装弾数 |
9発 |
作動方式 |
反動利用、シングル・ダブルアクション |
開発 |
スイス シグ社 |