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91式 戦車橋

91式戦車橋

               



備考

 91式戦車橋は戦車などが渡れない地面の隙間などに速やかに橋をかけて戦車などを渡す車両である。
車体の上に10mの橋が乗っているため非常に視界が悪い
 91式戦車橋は74式戦車の車体部分を流用し、車体の上に2段に分けた橋を乗せている。架設する際は上下に分かれた橋の下側を前方に押し出し、上の部分と連結、そしてそれを地面の隙間や小流に乗せる。車体の上に大きな橋が乗っているため視界が悪いため作業の際に周囲の状況をみるために車体にはカメラが取り付けれれている。また、橋の重が約8tあるため、架設する際に車体が前に傾かないように車体前方にはストッパーが取り付けられている。作業に要する時間は5分ほどであり、迅速に架設することができる。

 橋は90式戦車などの重量のある車両でも渡ることができるほど頑丈であり、74式戦車の車体を流用しているため、機動性に優れており、戦闘部隊に追随して行動することも可能である。また、74式戦車の車体を流用しているため、74式戦車の特徴である姿勢制御も可能であり、作業用地の制約などが少なくなっている。

上下に分けられた橋が車体の上に乗っかっており、かなりインパクトのある車両である  迅速に架設することができ、機動性に優れているがその一方で、架設できる環境に制限があり、橋の全長は20mで、そのうち実際に使用できる長さ(端は地面に乗せる必要があるため)は18mであり、これ以上の隙間や川などには架設することができず、これらを渡るためには81式自走架柱橋や92式浮橋もしくは正式化されたばかりの07式機動支援橋を使用することになる。

発煙弾発射機は車体の後方上面に取り付けられている
 この91式は武装はしておらず(武装するスペースがない)、敵の脅威下で活動する際には味方の戦車などの援護の元おこなうことになる。
ただし、74式戦車の車体を流用しているため防弾能力が高く、さらにレーザー検知器と発射発煙弾が取り付けられているため照準レーザーを感知した際には発煙弾によって煙幕を構成することができる。このため、ある程度の防御は可能である。






諸元・性能
名称 91式 戦車橋
乗員 2人
全備重量 約41.8t
全長 約10.9m
全幅 約4.0m
全高 約3.2m
架設構造 油圧・水平押出方式
架設角度 −15度〜+15度
橋長 約20m(有効長:約18m)
有効幅員 約3.9m
開発 防衛庁 技術研究本部




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