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高機動車

高機動車




 高機動車はさまざまな部隊に配備されており、人員輸送だけでなくミサイルの発射装置や各種機材などを搭載した派生形も多く存在する汎用車両である。なお、装甲は備えていない。

 高機動車は乗車人員は10名であり1個班10名をちょうど輸送(移動)でき、4両で1個小隊を輸送できる。さらに後ろの2輪も左右に動くことができる4WSで小回りが利き、最低地上高が高く、大きなタイヤであり、さらに、ラウンドクルーザーなどの一般車の技術を応用しており、走行性能が高い。
このように、使い勝手がよく、高機動車が配備されていない部隊はないと言っていいほど全国の各部隊に広く配備されている。


93式近距離地対空誘導弾の発射機は高機動車に積載されている  高機動車は1/2tトラック(73式小型トラック)よりも大きく、1 1/2tトラック(73式中型トラック)より小さいという位置づけであり、その適度な大きさや走行性能ゆえにミサイルの発射機や各種装置を積載した派生形が多いのが特徴である。

たとえば、93式近距離地対空誘導弾(右写真)のベース車両になっており、また、96式多目的誘導弾システムの発射装置、地上誘導装置などの派生形が存在する。
なお、搭載する装置などのため若干の改良を行うことはあるが、車体は基本的に高機動車と同じものである。





CH−47から自走して出ようとしているところ
 高機動車は輸送ヘリコプターのCH−47に搭載することができるサイズとなっている。また、このCH−47によって吊り下げられての輸送も可能であり、迅速に離島などに輸送することができるようになっている。



 高機動車は装甲は備えておらず、軽量化などのためボンネット等はFRP(強化プラスチック)製であり、実際に触ってみると柔らかい。
また、固定武装も備えていないが、隊員の携行する5.56mm機関銃MINIMIをロールバーに取り付けることができる。








諸元・性能
名称 高機動車
乗員 10人
全備重量 約2550kg
全長 4.91m
全幅 2.15m
全高 2.35m
最高速度 約105km/h
登坂能力 約60%
開発 トヨタ自動車
エンジン 4サイクル水冷ディーゼル
150PS/3,400rpm




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