点検射

  (ここで言う)点検射とは、早朝に戦車などが照準補正や直前のチェックなどのために射撃を行ったりすることで、今年は0630時(6時30分)から90式戦車部隊から順に射撃を行いました。なお、参加部隊でも対戦車部隊はミサイルの射撃はありません(照準などのチェックはしていると思いますが)。


 

点検射直前です。6時30分の点検射を前に砲身に照準具を取り付けています。ハイテクな90式でも、砲身のわずかなゆがみで照準がずれるため、このゆがみを計算して照準を補正する必要があります。そのため、気温・湿度・気圧などをコンピューターに入力します。

会場前広場には90式戦車が、左右の射台には74式戦車が並んでいます。これだけの90(キューマル)が並んでいるのを見るだけでも興奮しますね。戦車が進入して来たら眠気なんて吹っ飛びます。




90式戦車が射撃を開始しました。点検射はアナウンスや無線などが放送されないので射撃とシャッターとのタイミングが合いません。放送無しに、いきなり射撃するので慣れていない人はビビるでしょうね(放送があってもビビるか...)。




90式に続いて74式戦車も射撃を開始しました。74(ナナヨン)の場合は砲塔に青いヘルメットをかぶった隊員がいるのでその隊員が耳をふさいだらまもなく射撃すると分かるのですが、それでもタイミングがうまく合いません。




戦車部隊の射撃が終了したら特科部隊が進入してきました。弾薬車(写真左)から砲弾をFH−70(写真右)に運んでいます。この弾薬車は203mm自走りゅう弾砲用ですが、まぁ、FH−70の弾薬も積めるからついでに運んできたと言う感じでしょうか。




特科部隊は前段演習と同じように射撃を行いますが、これまたアナウンスが無いためタイミングが合いません。特科部隊は最後に曳下射撃で富士山の形を描きます。前段演習時は富士山に雲がかかって富士山が見れませんでしたが、このときは雲がかかっていなく、富士山と特科富士のダブル富士を見ることができました。




特科部隊は射撃終了後、速やかに移動を開始します(理由は前段演習のページ参照)。FH−70は古いため後継火砲の選定が言われていますが、国産開発か海外のものをライセンスするのかどっちでしょう。自分の予想では国産開発で、装輪の自走車両にすると思いますね。99式など高性能なものを国産していますから技術は十分な気がします。




特科部隊の次は普通科部隊の射撃です。まず、89式装甲戦闘車が進入してきて35mm機関砲を射撃します。89式装甲戦闘車は35mm機関砲の射撃しかしないのが残念です。せめて下車戦闘を...。35mm機関砲の射撃でも、前段・後段演習では各車両3発ぐらいの射撃ですのでかなり寂しい。登場&射撃をするだけでもありがたいと思うべきなのか?これだと演習時よりも点検射で撃つ弾のほうが多そうだ。マジで。




89式装甲戦闘車が撤収を行います。う〜ん、やっぱり89式はかっこいいですね。後継車両も89式と同じようなデザインにしてほしいです(笑)。




89式の次は96式装輪装甲車が進入してきました。一部の車両は無反動砲と携帯対戦車弾用の射撃陣地に進入し、2両が会場前広場に進入し、12.7mm重機関銃を射撃します。




96式装輪装甲車は89式装甲戦闘車と同様に車体後部に隊員の乗車スペースがあり、乗員以外にも隊員を乗せることができるため、戦場などに隊員を安全に輸送することができます。乗車していた隊員は後部ドアから飛び出し、下車戦闘を行います。




無反動砲などの射撃陣地に進入した96式から乗車していた隊員が降り、84mm無反動砲と110mm個人携帯対戦車弾(携帯対戦車弾)を射撃します。




次は迫撃砲部隊が進入してきました。写真は81mm迫撃砲を積載したトレーラーで、隊員がトレーラーから迫撃砲を射撃するために運び出しています。81mm迫撃砲は主要3部分に分解して運搬します。




120mm迫撃砲はタイヤを装備しているために直接牽引して運ぶことができます。写真は炎ののなかから砲弾が飛び出す瞬間です。迫撃砲でも口径が120mmもあると射撃音が結構しますね。口径は90式と同じですからね。



迫撃砲の次は87式偵察警戒車が点検射を行います。写真は25mm機関砲を射撃している瞬間ですが、7.62mm機関銃を射撃する車両もあります(後段演習での任務の違いのため)。



87式偵察警戒車の射撃終了で陸上の部隊はすべて点検射が終了です。AH−1S(コブラ)が点検射を行います。来年こそはAH−64Dが射撃している姿を見たいものです。



コブラの射撃終了で点検射がすべて終わりました。点検射終了後は会場広場前の整地や散水、そして、停弾堤では標的の交換が行われます。
手前の黒い四角の標的は無反動砲のもので、射撃前になると白い面が露出するような構造になっています。その標的を交換しようとしている真っ最中。
奥で四角い標的が何個も並んでいますが、右側のが戦車用の標的で、分かりにくいですが、木枠に網戸で使うような網を固定してスプレーで十字を描いたものです。左側のは確か35mm機関砲用の標的です。














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